ドキュメント72時間と透明なゆりかご
ドキュメント72時間。いつもただ淡々と働いている人たちを映し出してくれているだけなんだけれど、感動エピソードをもとに作られた下手な映画やドラマ、ドキュメンタリーよりもグッときてしまった。
そう、こういう風に普通の人が普通に働いているんだよ。普通の人たちがなんだかんだと結構な思いで働いているんだよ…と伝わるかな、伝わらないかな、伝わってほしいななんて思いながら。
昔あった「病院のコンビニ」も良かった。産婦人科の先生やTシャツ姿でおやつを買いに来た先生とか。
定点ドキュメントって余計な脚色がないから、おでんみたいでじわじわ沁みる。
沁みてるところに透明なゆりかご。瀬戸康史がとてもいい。芯の通った佇まいが見ているこちらを安心させてくれる。原田美枝子はもちろん、清原果耶っていう子もいい。過度なものがなく、海の景色が美しくて、現実はそこにある。こういう題材を今…というのもがNHKがNHKたるところだな、流石だななんていい気持ちになりながら。